≪多良山系の谷≫

小川内谷左俣・多良山系の谷


                           ・・・・多良山系の谷


多良山系の長崎県側の登山口である黒木から「五家原岳」への道をとると
登山道の右手に川が見えます。これが「小川内谷」です。
すぐに二俣となりますが、五家原岳への登山道沿いにある谷が「小河内谷左俣」です。
                    

【山域】・・・・・・・・・・多良岳山系(長崎県)
【山行形態】・・・・・・沢登り
【遡行谷】・・・・・・・・小川内谷左俣
【山行日】・・・・・・・・2001年7月15日(日)
【天候】・・・・・・・・・・晴れ
【メンバー】・・・・・・・Jimny、大五朗??、ビューティーそのこ、Mゆりこ、mimimama
【コース】・・・・・・・・黒木民宿〜小河内谷〜二俣〜左俣へ〜最後の大滝〜林道〜
            登山道から黒木へ下山


多良山系の遡行対象となる谷は、
轟の滝の「境川」平谷の「左俣」を除けば、
ほとんどが黒木からの取り付きとなる。

「八丁谷中俣、左俣」、「小河内谷右俣、左俣」がそうだ。
遡行対象としては、「小河内谷右俣」
一番面白いと言えるが
沢登りに何を求めるか、沢で何を楽しむか、
で面白いかどうかは違ってくるので
一概には言えない・・・・・・

今日は、「小河内谷・左俣」を楽しんで来たので
レポートします。

取り付きは「小河内谷右俣」と同じく、
黒木の民宿の所からすぐに沢に入ることになる。
夏場の土日は、水遊びをするキャンパーで
賑わっているので静かに入りましょう。

明るいナメやゴーロを進むと、砂防ダムが二個現れる。
左から巻くが、いやらしいと思う人は、
この砂防ダムの先まで登山道を歩いてもOKです。
 
二俣に出るが、「小河内谷・右俣」の出合いには、
新しい砂防ダムが出来ている。
今日は、「左俣」に入る。

小さなゴルジュ丈の中に、深い釜がいくつかあり、
腰や胸まで浸かって、
へつったり、泳いだりして越えて行く。

頭上には、登山道の木橋が沢を渡っている。

多良岳の名物「樅の木」へのルートを左に分けると、
谷は登山道から離れていく。

ここからは小滝をいくつか越えて、ゴーロ帯が続く。
ここまでは、泳げるメンバーだけならロープは不要。
そして最初の滝に出る。
8mの幅広滝だ。
いつもより水量が多い。

右、左、真中・・・・と、どこでも登れるが、
今日は水量が多いので右手の水際を
登ることにする。
  

あまり人が入る谷ではないので、
ぐらつくホールドが多い。


登り上がり、落ち口に横たわっている倒木に
ビレイを取り後続を確保する。
 
全員なんなく登る。

途中、一度登山道が谷を横切る。
出発が遅かったので、ここで今日は昼食とした。

ここからしばらく登ると、二俣となる。
左は「中岳」へと突き上げる谷だ。
右の「本流」へと進む。




 
前方にゴーゴーと水しぶきを上げる
大滝が見えてきた。
  
高さ20mはあるが、釜はない。

ホールドは水流の中に豊富にあるのだが、
今日の水量では水中のホールドは
使えそうにない。

水流の右手を登ることにする。
案の定、ホールドの岩は浮いている。
  
途中、残置ハーケンが一枚あるが、
古くてあてにはならない。
  
この滝をリードする時は、リスはあるので
ハーケンの二、三枚は用意して取り付いてください。

落ち口付近が、ややかぶり気味となるので
ちょっと緊張する。
 
滝の上のビレイポイントは立ち木を使えるが、
近くの岩が浮いているので
ビレイ中に落石を起こさないように
充分な注意が必要です。

さて、この滝を登ると、すぐに林道へと出る。
ここで遡行は終了となる。

林道を右に10分も歩けば、
黒木〜五家原岳間の登山道に出る。
ここから黒木までは40分位か?
あと、滝がニ、三本あれば
もっと人気のある谷になるのだろうが
今ひとつ、物足りないスケールのようでもある。

だが、へつりあり、泳ぎあり、滝登りあり、と
沢登りの要素は一応揃っているので
初心者を連れての訓練にはいいかもしれない。

それと、最後の大滝は、ハーケンを使っての
リードの練習にもいいと思います。

ともあれ、怪我をしないように楽しみましょうね!