≪沢登り≫ 

    【黒部・上の廊下】・・・・VOL-1  

     *いつの日か・・・・と念願だった「黒部・上の廊下」に、
      黒部のガイド「志水哲也さん」の案内で行って来ました。

 
  【山域】・・・・・・・・・・黒部(富山県)

  【山行形態】・・・・・・沢登り(ガイド山行)
  【遡行谷】・・・・・・・・黒部川・上の廊下
  【山行日】・・・・・・・・2000年9月20日(水)〜9月23日(土)
  【天候】・・・・・・・・・・晴れ/曇り/雨
  【メンバー】・・・・・・・ガイド・志水哲也さん、
          M崎さん(神奈川県)、O塚さん(長野県)、A木さん(東京都)、Jimny(長崎県)  
 
 長崎を9月19日の16時過ぎに出発する。
 翌9月20日朝、信濃大町で、
 東京から参加のA木さん
 (20歳代の女性)と出会う。

 集合時間まで余裕があったので、
 A木さんと途中の温泉に寄る。
 バスで扇沢まで行き、
 さらにトロリーバスで黒部ダムに行く。
 ダムの上を歩き、
 集合場所の遊覧船乗り場へと向かう。

 M崎さん、O塚さんと合流して
 挨拶を交わしていると、
 ガイドの志水さんがやって来た。
 簡単に挨拶を交わし、
 チャーター船に乗り込む。
 黒部湖を15分程で、平の渡しに着く。

 ここから「奥黒部ヒュッテ」までの道は、
 ハシゴのアップダウンの連続で
 結構きつかった。
 A木さんいわく「このアプローチが
 「上の廊下」の核心部だ!」・・・・

 奥黒部ヒュッテは木立の中の
 雰囲気のいい山小屋だ。
 外のベンチで明日のミーティングをする。

 8月に志水さんが遡行した時の
 遡行図で説明を受ける。
 「上の廊下」は徒渉と泳ぎの沢登りとの事。
 今回は、この夏では最も水量が少なく、
 登りやすいコンディションだそうだ。

 水量が少ない時と多い時では
 まったく困難度が違うそうだ。
 もちろん水量が多すぎるときは、
 危険なので遡行できないとの事。

 徒渉の際のビレイの方法や、
 ロープを出す、引く、フックスする、
 時のサインの確認をする。

 徒渉の際のビレイには、
 確保器具などは使わず素手でビレイする
 ・・・・などなど。
  
  夕闇が迫ってくる頃、
  山小屋に引き上げると夕食の準備が出来ていた。
  この奥黒部ヒュッテには風呂がある。
  こんな山の中で風呂があるとは、贅沢なことだ。

  おいしい夕食をいただき、
  酒を飲みながらの会話を楽しんでいると
  すぐに時間は過ぎていく。

  夜行の疲れか、ぐっすりと眠れた。

  翌9月21日朝、今日も快晴の空模様。
  朝食をいただき、小屋を出る。
  いよいよ「上の廊下」の遡行が始まる。

  志水さんをトップにA木さん、O塚さんの二人の
  女性を挟み、M崎さん、Jimnyの男性が後ろに付ける。

  ゴーロの谷を進んでいく。
  さっそく、徒渉が始まる。

  「山本さん、ビレイしてください」
  と声を掛けられる。
  初日のアプローチの結構厳しいアップダウンの道を
  志水さんは、ズンズン先に行ってしまったり、
  この徒渉のビレイにしても、メンバーの力量を
  計っておられるようだ。

  山歴などは、事前に、ある程度は調べられるが、
  実際には、このように現場でメンバーの力を計るしか
  ないのだろう。
  
  メンバーの力を把握していなければ、安全に
  ガイドすることも出来ないわけだ。

  ・・・・・・・・・・・・
  
  徒渉も、簡単な所では、まずトップが渡って
  トップとラストでロープを固定し
  そのロープに、セカンド以降はカラビナでビレイを取り
  徒渉して行く。
  そして最後に、ラストが末端結びで渡っていく。

  難しい渡渉の場合は、トップに確保されて
  一人ずつ中間結びでビレイを取り渡る。
  渡り終わると、ロープを引き戻し次が渡る。
 
  「下の黒ビンガ」に出る。
  ビンガとは、地元の言葉で
  「岩壁が稜線まで切り立った地形」の事を言うらしい。

  圧倒的な迫力だ。

  谷は相変わらず徒渉が続く。
  
  東京から参加のA木さんは、
  丹沢の沢がホームグランドとの事。
  冬山もフリーも山スキーもカヌーも・・・と
  オールラウンドにアウトドアを楽しんでいるらしい。
  
  志水さんとの付き合いが長いというO塚さんは、
  写真はプロ級らしい。
  
  徹底的に軽量化されたザックからは
  ここぞというポイントに着くと
  大きなカメラが出てくる。

  神奈川のM崎さんは、しばらくのブランクを経ての
  山三昧のこの頃のようだ。
 
  今回も「剣」から「上の廊下」に直行との事。
                   
                 ・・・・・・・・・・・・・VOL-2に続く