≪Jimnyの山登りレポート≫
比叡山・宮崎県の岩
前回は雨のため登れなかった「1スラスーパールート」を登ってきました。
平日の月曜日と言うことで、我々の他にはだれもいない貸切の比叡山でした。
【登ったルート】・・・・・比叡山・第1スラブスーパールート(4級、X、300m、9ピッチ) 
【 山 行 日 】・・・・・2003年4月7日(月)
【 天   候 】・・・・・・晴れ
【 メンバー 】・・・・・・Jimny&mimimama
宮崎県の比叡山には、
はるか昔に何度かお邪魔したことがあった。
岩登りを少しかじった頃に、
「TAカンテ」と「1スラノーマル」を登った。

その後、山歩きばかりしていて
8年ほど比叡山にはご無沙汰していた。

先月、宮崎の友人の誘いもあり
久しぶりに比叡山を訪れた。
その時は、初日に「TAカンテ」を友人達と一緒に
わいわいがやがやと賑やかに登った。

翌日はmimimamaさんと二人で
その時のメインテーマの
「1スラスーパー」を登る予定だったが
朝からあいにくの雨・・・・・・
泣く泣く長崎へと帰ったのでした。

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今回、祖母山の登山口の尾平のスラブで
ネットの友人達と岩登りをご一緒する機会があり
そのついでに、比叡山まで足を伸ばす事にした。

日曜日は尾平のスラブで1日遊び友人達と別れた。
私とmimimamaは、宮崎に帰る遊さんの案内で
天岩戸温泉に入り、そこで遊さんと別れた。

その後、二人で比叡山の登山口まで移動し
車中泊した。
頭上は満天の星空だ。
明日の晴天を願って就寝する・・・・

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目覚めてみると、矢筈岳の岩壁に陽がさしている。
絶好のクライミング日和だ。

今日は月曜日ということで、
町へ仕事に出て行く通勤の車や、
地方選挙が近いこともあって
選挙カーなどが通り過ぎていく。
自分達だけ、別の世界にいるようで不思議な感じだ。

朝食を済ませ、身支度をして出発する。

「1スラ」の取り付きは、
トイレの裏に回り込めばすぐそこだ。

シューズを履き替え、ザイルを捌く。

まずは、mimimamaさんがトップで行く。

足元には、ベーコンと炒めると美味なノカンゾウが
たくさん出ている。

「そげんことより、ビレイばちゃんとせんば!」ギクッ(-_^;)


少ないピンを拾いながらmimimamaさんが
ビレイ点に到着。
続いて私が登る。
その先は、草付きを左にトラバースして、
2ピッチ目にかかる。

フェースを左にトラバースし、直上する。
ビレイポイントがあったので早めにピッチを切る。

*なんせ、このルートは初めてなので
 慎重に行かねば!


このフェースの上部はmimimamaさんの番だ。
「ピンのなかよ〜〜!」
と言いながらスタスタと登って行く。

「オイオイ、落ちんでくれよ・・・・」(-_-;


続いて3ピッチ目。
私が登る。
最後は大岩を左から巻いたが、
どうも右から巻くのが正解のようだ。
「ニードル」が凛々しい姿をすぐそこに見せている。

ここのテラスで一休みする。

さてここからは最初の難所ともいえる
「亀の甲スラブ」だ。
昔、ノーマルルートを登った時も
ここを通過しているはずだが、
アルチュウハイマーの頭にはかすかな記憶しかない。

藪山さんのレポートを頼りに、チムニーに取り付く。
1本目のピンにロープを架け、スラブに出る。
昔、ここで高度感にびびった事を思い出した。

なんだか、思ったより楽に登れた感じだ。

この上部は快適にホールドを拾ってビレイ点へ。
mimimamaさんを迎える。

6ピッチ目をmimimamaさんが行く。
簡単そうに見えたが、実際に登ってみると
結構厳しい。

私はセカンドだったので、
終了点直下のフレークの直登にチャレンジして見る。
ほとんどホールドはない。
足はフリクションだけ。
手は押し付けるか小さなくぼみに爪を立てるしかない。
mimimamaさんに引っ張りあげられるように
なんとか登り上がる。

「昨日の尾平のスラブ登りが役に立った・・・」(^-^)vイエイ!



7ピッチ目は私が登る。
このピッチも高度感が素晴らしい。

8ピッチ目。
このルートの核心とも言える「第2コブ岩」だ。

ここはmimimamaさんに譲るわけにはいかない。
気合を入れなおしてルートを読む。
「フムフム・・・・」

出たとこ勝負のO型としては、
ルートを読むのは苦手だ。

「どげんかなるやろ・・・・」

少し右側から取り付く感じで一段上がり
左斜めに走るクラック伝いに登り上がる。
そこに1本目のピンがあった。

ここまでの登りとすると、
少し体の使い方が微妙な感じもする。

そこから上も、甘いホールドに指先を立て
乏しいスタンスにフリクションを信じて登る。
2本目のピンがそこにあった。

ここから上は、それほど緊張することもないが
慎重に登る。

コブ岩の上部はスッキリしていて、
眼下がよく見渡せる。
登って来るmimimamaさんが空中を歩いているようだ。

さあ、後は最終ピッチを残すのみ。
mimimamaさんがラストを務める。
最後は易しいとガイド本などには出ているが、
このピッチも侮れない。
今日のクライミングを噛み締めるように登り切って
パートナーとガッチリ握手を交わす。

他にはだれもいない貸切の比叡山を
こうして無事登ることが出来た。

岩尾根を慎重に伝って行き登山道に出る。

千畳敷で記念撮影をして、車へと戻る。

こうして、「ジャガリコクライマーズクラブ・しにあ隊」の
「1スラスーパー登らんばプロジェクト」は
粛々と終了したのでした。
【mimimamaさんの感想】

   @さわやかな春の風に吹かれながらのクライミングは楽しかったです。
   Aザックを担いでのフォローはカラミのリードよりも厳しかったぞ〜〜〜(特にコブ岩の乗っ越しはね!)
   B登り上がってから登山道までの岩稜歩きが怖かった。 

【Jimnyの感想】
   @さわやかな春の風に吹かれながらのクライミングは楽しかったですけど、
    可愛い子ちゃんと一緒ならもっと楽しかったかも・・・・ ボカッ=○)゜o゜)☆
   Aカラミのリードよりも、ザックを担いでのフォローよりも、
    明日からの家での毎日がもっともっと怖〜〜い(T.T )( T.T)オロオロ
   B登り上がってから登山道までの岩稜歩きも怖かったけど、
    妙に機嫌の良すぎるmimimamaさんを見るのも、不気味で後が怖〜い(▼▼メ)ナンダトォ