≪Jimnyの山登りレポート≫

脊梁山地・国見岳〜五勇山〜烏帽子岳


五勇谷橋と烏帽子岳を結ぶルートがあるとの情報を、友人やニフティーの松井さんのレポートから知り、
「周回ルートがとれるなあ〜」と、思い歩いてきました。

「烏帽子岳」からの下山ルートは標識もなく、間違えやすい個所もあるので一般ルートではありません。
                                              
【月日】・・・・・・2000年4月10日(月)、前夜発夜行日帰り
【山域】・・・・・・脊梁山地(熊本県、宮崎県)
【山名】・・・・・・国見岳(1739)、五勇山(1662)、烏帽子岳(1692)
【天候】・・・・・・雨時々曇りのち晴れ
【メンバー】・・・Jimny、mimimama、ご近所のYさん
【コース】・・・・五勇谷橋登山口(8:15)〜大国見岳(10:20/10:30)〜
       五勇山(12:00/12:20)〜烏帽子岳(13:00/13:10)〜
       五勇谷橋登山口(15:10)

    国見岳〜五勇山〜烏帽子岳のコースは、8年程前に当時所属していた山岳会で縦走した事があったが、
    その時は、「烏帽子岳」からの下山には「エボシ林道」を使ったので下山口に車を配車しての車二台での縦走だった。

    最近、「烏帽子岳」と五勇橋を結ぶルートの存在を知り、これなら車一台で周回コースが取れると思い、出掛けました。

    今回は、初めてご一緒するご近所の「Yさん」もメンバーに入っています。
    彼女はmimimamaさんの知り合いで、私が以前在籍して勉強させてもらった「長崎N稜山岳会」を、
    最近都合で退会された方で、山の基礎はしっかりできた女性です。

    雨の天気予報をうらめしく聞きながら、長崎から「樅木」へと車を走らせる。
    長崎〜御船インター〜二本杉峠〜樅木と、3時間30分で到着。
    きれいなトイレがある駐車場にテントを張らせてもらい、一夜の宿とする。

   翌日、朝方から降りだした雨がテントをたたく音で目が覚める。

   「あ〜あ〜、やっぱり雨かあ〜」

   テントの中で朝食を済ませ、登山口へと車を移動する。
   樅木の部落から林道を走り、「五勇谷橋」の手前に出来ていたゲートの所に車を停める。 
 雨具を着て、出発する。
 ゲートを越えて、「五勇谷橋」を過ぎると、
 右手に「国見岳」の標識がある。
 ここから山道に入る。
 いきなりの急登で息が上がる。
 
 左から、以前登った旧登山道が道を合わせると、
 少しなだらかな稜線となる。
 道の真中に「ヒメシャラ7兄弟」が、
 以前よりも大きく育って立っていた。
 8年振りの再会だ。

 その先には、枝を大きく広げた「ブナ」の大木が
 どっかりと座っている。

 「あ〜、これが脊梁の山なんだよね〜、
 山は僕たちにいろんな事を教えてくれるよねぇ〜」

 と、立松和平さんが言ってます。(^_^;)

 ・・・・・・・・・・
ここからしばらく歩くと、尾根すじの道に出合う。
「バイケイソウ」が、あちこちに
可愛い芽を出している。
頭上には「マンサク」が満開だ。

「大国見岳」に着く。
 あいにくの天候で展望はまったく得られない。
ザンネン・・・

そうそうに「五勇山」に向かう。
「小国見岳」のピークはパスする。

この尾根道は、伸び伸びと育った大きな木を
見るだけでもいい気持ちになれる。
この辺りの佇まいが私は大好きだ。
またまた、立松さんになってしまいそうな
自分に気が付く。 ・・・ (^_^;)

 
 
「五勇山」で、雨の中かんたんに行動食を口に入れる。

ここまでは、よく踏まれた尾根道と言う感じだったが、
ここから「烏帽子岳」方面への道は、
スズタケが道を塞いでいる。

先頭のmimimamaさんは、
「こんなもんにびびってて、祖母傾がやれるかあ〜!」
と、果敢に突っ込む。・・・・ボク、こわぁ〜い(-_-;)

スズタケのかきわけが終わると、
シャクナゲの群生地がえんえんと続く。
花芽は少ないが付いている。
「烏帽子岳」の手前から「椎葉越」へと
伸びる道がある。
このコースも興味深い。


最後の一登りを頑張ると、
本日最後のピーク「烏帽子岳」山頂だ。

展望岩から下を見る。
ガスが流れる隙間から、下の方が見える。

「烏帽子岳」を後にして、下山にかかる。
「エボシ林道」の標識を見て、
しばらくはその道を辿る。

「エボシ林道」への道が稜線を外れ、
左(南)に急下降する地点から道は別れ、
「五勇谷橋」へのルートは、
そのまま稜線沿いに直進している。
少しわかりにくいが、赤いテープが目印だ。

頭上を覆うスズタケを掻き分けて、下って行く。
mimimamaさんとYさんは、
熱心に地図コンパスで確認しながら進んでいる。

植林地に出るが、まだまだ道は遠い。
登りと下りは同じ時間がかかっていた。

 

   最近改訂された第九刷の九州百山峰(渡部さん著)の概念図を見ると、
   「烏帽子岳」からの下りのルートが破線で載っている。
   それより古い第八刷以前のものに載っている破線は、すこしずれているようだ。
   こんな細かい所まで、しっかり改訂されている作者に感謝!
   ・・・・・・・・

   そんなこんなで、無事下山。
   林道に下りる頃には、晴れ間ものぞくようになった。

   ともあれ、この周回ルートはこの山域にあっては貴重なものだと思った。

                    ・・・・・・・・Jimny・・・・・・・・・