みみずまるからの感想文

樅木谷遡行から帰って思うこと。

・・・・・・・・・・・・・・・・・


今回の参加でとにかく私が気にしたのは、
冬の間ほとんど歩いてなかったので
バテるんじゃないか、ってこと。
でも「のんびり沢歩きだよー」っていう誘い文句
だったのでやっぱり足慣らしに行ってみようと
決めたのだった。

ところが今回の樅木谷は、入渓してすぐから
お腹くらいまで浸かって何度も渡渉しなくちゃ
いけなかった。

そしてなかなか前進できなくて結局遡行中断に
なってしまった。(水の濁りもすごかったし!)
出発
3日前に水系図を書いた時、
意外に深い谷かも知れんなーと思ってはいたが…
予想以上だった。

 沢のガイドブックには
良くも悪くも何度か裏切られた記憶がある。
泊りで行くような大きめの谷になればなるほど、
水量によって渓相や難易度が違ってくる気がする。

 北アのある谷では、どんな渡渉やへつりが
待っているんだろう?とビビリながら挑んだのに、
その夏晴天続きで水量がなく、キンチヂミって
いう有名な難所に至っても
1ミリの縮みも
感じなかったし、

 東北のある沢では、稜線まで詰めたら山頂へ
一時間ほど快適な踏み跡をたどるはずだったのが
…二日間の藪こぎなった。
気持ちよいナメ床歩きを求めて行ったのが急な
前線通過で濁流にのみ込まれそうになったことも。

 予想外の真剣勝負を強いられるけれど、でも
そんなとこが沢登りの醍醐味の一つだと私は思う。
ガイドブックのとおりでは面白くない。
(だからといっていい加減な資料は困りますけど。)

今回は予定の3分の
1も遡行できなかったけど、
私にとっては初めての本格的な渡渉の経験で
久々にダイナミックな気分が味わえた。

隊長はとても無念そうだったけど、
総合的に判断して決断しちゃうのはさすが。
フリーで滝を登る度胸の持ち主でもあるけど
無理をしない勇気の持ち主でもある。

 私自身の反省点としては防寒具が
少なかったかもしれないこと。
ひざ下しか水に浸からない’を基準にして、
天気や気温とも相談して防寒具をギリギリに
選んでいた。
予定通りのひざ下だったら、
羽毛のシュラフもあるし私には適量だったと
思っている。でもあの先つまずいて
全身濡れていたら、ゴルジュで泳いでいたら、
体は冷え切って服が足りなかったかも知れないなあ。
パッキングの防水もあまくてうかつだったなあ。

まずは、また体力づくりをしなくては。